高校野球神奈川県秋季大会(決勝)
東海大相模 vs 鎌倉学園
県内無敗を続ける東海大相模が「8-2」で鎌倉学園に快勝。これで県内では5期連続優勝。昨秋に続く連覇と1強状態が継続している。
準決勝と決勝はTV中継があったことでチームの状態を確認できたが、現3年生チームのような圧倒的な攻撃力のチームではなく、総合力で「強い」というのが現時点での印象。そこに、エース石田と、二番手以降の盤石な投手陣が控えるので、完成度の部分で県内で負けないのは納得が行く。
決勝戦も6点差で圧勝。走力のあるランナーがいても「バント」で進塁を試み、ヒットエンドランを常に仕掛けてくるので得点圏にランナーがいなくても本塁生還するシーンが多い。大振りする選手は少なく、単打を積み重ねて徐々に点差を広げてゆく横綱の試合運びは経験の差を感じる。さらに、追加点が欲しいところで4番柴田疾のホームランが精神的なダメージを拡げる。
投手陣は、山梨の北杜ボーイズ出身の大森が先発。右投げのオーバースロー。小柄ながら下半身が安定。チームメイトの金城と同じようなタイプ。ストレートの力強さがあり、左打者の内角にズバズバ決めてくる。右打者には外角中心にコントロールし、追い込むと沈むボールで三振もとれる。落差の大きいカーブでカウントが取れるのでカウントを悪くすることも少ない。試合を作れる投手なので、エース石田と併用可能な貴重な右腕。冬を超えて体が大きくなると更に急速が増す可能性も感じる。
鎌倉学園は今大会で初めて失策でリズムを崩ずリズムの悪い展開に、3度あった満塁のチャンスで加点できなかったことで完敗したが、三者凡退しない粘り強い攻撃は健在。最終回、日本代表経験のある「翠田 広紀」が登板して無失点で切り抜けており、増島・平本と投手陣の層は厚い。
前橋育英、浦和学院、花咲徳栄、作新学院、習志野などの強豪校が敗退しているなか、新興勢力が関東大会へ出場してくる。鎌倉学園も「2勝」できるチャンスは十分あるので、残り1ヵ月の上積みに期待したい。
地方で横浜高校を応援するファンです。今回の敗戦はショックでなりません。テレビ中継では確認できていませんが、点差を見る限り完膚無きまでに叩きのまされた感じはします。
返信削除そこでご質問です。点差以上に東海大相模との差はありましたか? また今後、横浜は東海大相模との差を縮めることはできますか?
コメントくださり有難うございます。
返信削除解説しておられた方も申しておりましたが、点差ほどの「差」は正直ないと思います。実際、7月下旬に行われた新チーム練習試合では横浜が勝利しており、更に1年前の練習試合も含めると「2勝2敗」で、数字上は五分五分。
相模は基本に忠実で内野の守備がしっかりしているのでイージーミスが少なく、エース石田くんのテンポがよいので全体的なリズムが良く、大崩れする雰囲気が全くありません。横浜は、ここ数年投手が「四死球」で崩れて「エラー」も絡むことで突然崩れる「メンタル」の部分に弱さを感じるので、そこを改善すればメンバーポテンシャルはむしろ横浜のほうが高いかもしれません。なお、安達くん、宮田くん、岸本くんの左打者3人は全国クラスのセンスを感じます。
練習の「量」なのか「質」なのか、村田新監督になって初めての超冬なので、以前のような少し「厳しい」練習を課すことで変わってくるのではないかと、期待しております。
なお、ポテンシャルという意味では、同じくコールド敗戦した「桐蔭学園」は超大型チームで春には化ける可能性を感じました。また、豪華な1年生を補強した「慶応」も来年以降は復活してくると思われます。
来年良い成績が残せなければ有望な選手が相模に流れていき弱体化が歪めないでしょう。村田監督の手腕に期待します。
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