「及川封じ」がハマり横浜敗戦で今年の公式戦は終了ー。

2018年10月24日水曜日

2018

t f B! P L
2018年度 秋季高校野球関東大会 春日部共栄(9-2)横浜 
10月23日(月)山日YBS球場 (天候:曇り)


選抜出場をかけた戦いは、横浜・及川を攻略した春日部共栄が「9-2」のコールド勝ちで来春の選抜出場を当確。敗れた横浜は、コールド負けという結果に加え、桐蔭学園が選抜出場が濃厚なことによる地域性なども加味すると、選定される可能性は低く、及川が横浜高校のユニフォームを着て春の甲子園に出場することはできなくなった。




制球難のリスクが最悪の結果にー。
及川が立ち上がり不安定なのは短期間で修正できるものではなく、むしろ2三振からのスタートは抜群といえたものの、その後の3連続四球と走者一掃タイムリーで失点した時点で、歯車が完全に狂い、最後までチーム全体で流れを取り戻すことはできなかった。

スライダーの切れはよく、最終的には短いイニングにて「6奪三振」を記録している。但し、ストレートは急速は出ているものの、明らかに的を絞られて強振されており、本塁打を含む長打で失点するという、及川攻略のお手本のような攻撃を見せた春日部共栄が純粋に強かった。

フォーム改造中の及川にとって、ストレートの急速よりも「キレ」は大きな課題で、緩急が無いために空振りが取れない。コントロールの修正は下半身の強化により少しずつだが改善してゆくと思われるが、ストレートの質に関しては停滞したまま今年の公式戦を終えてしまった。天性の柔らかさと素質があるだけに、3年生で最後のチャンスとなる来年は、ストレートで圧倒できる投手に成長してリベンジして欲しい。




ノーエラー守備陣の盲点ー。
四球絡みの長打にて失点しており、内野守備陣は締まっているが、外野守備陣のポジショニングには改善の余地がある。初回の右中間越えも、その後の左中間越えも、及川のストレートを弾き返すのだから、打球スピードが速いのは良いとして、明らかに守備位置が浅すぎる。

初回に関しては2アウト満塁で1つのアウトが欲しい場面、さらに相手の打者は中軸となれば、定位置よりも若干深めでの守備位置であればライトライナーで終了していた可能性は高い。無論、及川の球威に絶大な信頼を寄せているとは思うが、県大会でも長打の内容が類似しており、守備位置の是正で防げる失点は確実にある。


確実な先取点をー。
初回のチャンスは中軸が凡退して無得点の裏に3失点というスタート。及川が登板した試合でこの流れは初めてだった。直後の2回に2点を返して反撃ムードが漂う中、その後は淡白な攻撃でコールド負けを喫した。

小粒な攻撃陣は、水物と言われる打線にあって、今年は常に単打と送りバントで確実に得点を重ねる傾向はある。しかし、「あと1点」「ここで1点だけ」という場面でのフライアウトや三振は県大会から非常に目立つ。ランナーが出ると、守備陣形が変わることで、連打する場面も多いが、繋がらない時に脅威を与える大砲がいないため、確率的に最も得点できる選択肢と攻撃方法で加点できるスタイルを確立してほしい。それができるタレントは揃っている。


伸びしろに期待してー。
今年の公式戦は終了。明治神宮大会に出場できるチャンスはあったものの、来春に向けてゼロからスタートとなる。ライバルの東海大相模は、浦和学院との練習試合で猛打で大勝しており明らかに攻撃力のチームが来春待ち構えている。慶應は総合力でほぼ互角の状態。桐蔭学園は選抜出場する時点で強い。

再び、戦国神奈川の2019年となるが、及川が神奈川県の筆頭投手であることは変わらず、各チームの目標とされる。松井祐樹を擁する桐光学園を、浅間や高濱を中心とした徹底的な松井封じにて逆襲した年に雰囲気が似ている。プレッシャーは計り知れないが、コントロールや緩急など、及川にはまだまだ修正できる伸びしろがある点が魅力で、2番手以降の投手陣の揃いは全国トップクラス。

再び県内を圧倒する横浜高校を春に見せて欲しい。
今年も沢山の良い試合を有難うございました。




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