【24春】春季神奈川大会:私学4強エースの状態比較

2024年4月29日月曜日

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2024年4月28日(日)@保土ケ谷

高校野球春季神奈川大会準々決勝


春季神奈川大会準々決勝は、私学4強が同日登場とあって大観衆の中で行わた。結果は横浜と東海大相模が勝利。この日は「エース」が揃い踏みとなったので現地での所感を。


慶應義塾は甲子園優勝投手の小宅が先発。背番号は11。鈴木佳門も23で昨秋までの主戦が調整遅れて出遅れている。小宅の生命線であるコントロールは健在で、四死球で苦しむ雰囲気は全くなし。初回の初球に横浜の阿部に狙い撃ちをされ、その後に椎木には甘く入った球をライナーでレフトスタンドへ放り込まれる。その他も長打が多く、横浜の打力がスケールアップしたのか、小宅の直球が今一つなのかは定かではないが、昨年までの「手が出ない」という状態には至らず。試合後に「腰痛で40%の出来」という監督のインタビューはあったが、そこまで酷い印象は無い。ベスト8クラスまでなら問題なさそうだが、夏の準決勝以上で昨年までの投球ができるか。


横浜は昨秋からエース格の奥村頼人が先発。前エース杉山同様に、大会序盤から公式戦を経験させることで3年時に絶対的なエースにするステップを踏んでいる印象。言われている通り、明らかにフィジカルが強化されており下半身も安定。ストレートは140キロを超えており同時期の杉山よりも直球の威力は明らかにあり、しなやかなフォームから放り込むのでキレも感じる。但し、投球練習から球は上ずっておりボール先行の試合運び。程よい荒れ球で的が絞れず、結果的には6回まで無失点で数字上は完璧に抑えている。良い当たりも多いが、低反発バットの特性を考慮された投球なのか好守備にも助けられ、のらりくらりと抑えていく。ひと時前の板川の3年時のような状態。三振も取れるので、コントロールがさらに良くなると相手に関わらず僅差勝負でも勝てる投手になれるスケール感。7回から途端に威力が落ちたのでスタミナの問題はありか。


桐光学園は法橋。針谷など速球で押す右腕エースとは少し違うが、二段モーション気味にゆったりとしたフォームで安定感のある投手。結果として、カットボールや縦の変化が狙われたような印象だが大崩れはせず。昨秋から大きな上積みはないが計算できる投手。ギアを入れて押し込むような変化は現時点ではないので、今回のように小刻みに失点する可能性はある。不運なヒットも多く自責点の結果程は打ち込まれていない。救援した加賀も良い投手だが、私学4強の中では投手陣の厚みが若干弱いかもしれない。野手陣は他3校を凌ぐ豪華メンバーなだけに左腕かもう1枚特徴のある投手がいると法橋だけに頼らないで済むのだが。


東海大相模は福田が今大会は先発。序盤から三振の山を築き140キロ台後半を連発。森を筆頭に神奈川トップクラスの打撃陣が空振りを繰り返す。変化球の精度も抜群で、引き続き世代No.1右腕と言って過言ではない。試合の中で軌道修正する桐光らしく二巡目からキッチリ適応されて連続失点するが要所で三振で振り切るので、相手に関わらずクオリティスタートは保証できる。昨秋の横浜戦でもそうだったが、セットになると僅かながらパワーが落ちるので、そこを狙われると「絶対に打てない」というレベルには至っていない。ただ、神奈川でもベスト8クラスまでは歯が立たないと思われる。エースナンバーの藤田が救援するという豪華なリレー。藤田も二段モーションで制球が安定してきたが、やはりランナーを出すと不安定になり終盤に失点。藤田も上位対戦までは圧倒できるだろうが、昨年の隼人戦のように相手次第では捕まる可能性は秘めている。


投球練習も含めた印象では、東海大相模の投手陣は全国クラスで関東大会に出場すれば、健大高崎以下とも互角以上に戦えるポテンシャルを感じる。横浜はハイセンスな選手しかいないのだが、スケール感では相模より多少下か。織田や池田が1年生とは思えないボールを投げているので秋以降は凄そうなのは想像つく。慶應も豊富な投手陣だが、昨年の小宅と佳門ほど確立された軸には至っていない。桐光は法橋中心だが二番手以降に課題あり、といった投手事情か。












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